2012年12月10日月曜日

年の瀬に思う

 師走となりました。間もなく2012年が終わろうとしています。振り返るといろいろとあった1年でした。震災から9ヶ月経過してのスタートでしたが、震災の影響をずっと引きずったままの1年だったと思います。見た目の瓦礫こそ少なくなったものの、原発の状況は一向に好転せず、原子力の力が人のそれの及ばないところにあることを否応無しにうかがわせます。福島だけではなく、その他の県も復興までは一向に目途が立たないままです。
 政治の世界でも混沌とした1年。安定どころか迷走していた年だったでしょう。中韓との摩擦もありました。いずれにしても日本にとって波乱含みの年だったと思います。

 そんな年の瀬において、選挙が行われようとしています。日本の政情を表現するかのように政党が乱立しています。それぞれの主張がいろいろとわかりにくい事をマスコミは伝えてますが、改憲論が目立つことが気になります。確かに憲法改正がすべて悪というわけではありません。より現代的な高い理念を盛り込んだり、幸福追求のための改憲はすべきです。しかし、今の改憲論は軍事と天皇制の復権だけに焦点が絞られています。大日本帝国憲法を再び‥と望んでいるのではないかと思わせる主張もあるようです。
 
 福祉とは、戦争と表裏一体関係の中微妙な立場に存在しています。(戦があれば、遺族やけが人=障害者、財産消失者などが生まれます。その後の処理は福祉的な助けあいが過去の歴史の示すところ。ただし、昔は生存権は無し。きまぐれな救済だけ) 今日の社会福祉は、生存権や幸福追求権という貴重な権利獲得のもとで成立している理念です。みなさんそうしたことをしっかりと理解して欲しいと思います。軍事費が増えれば、一時的に福祉予算は減り、戦争の遂行によって被害が出ればその手当のために福祉関係費が増える‥。しかし、その時の福祉はかつての戦争遂行のための事業に変質してしまう。本当の福祉を必要とする人から戦争の犠牲者に重点が移ることになるでしょう。私たちの仕事は大きく影響を受けることになるでしょう。    マスコミもしっかり考えて欲しいと思います。  堀

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