2013年7月4日木曜日

暑い夏にご用心!

 いよいよ7月になりました。梅雨明けも間近とは思うのですが、天気図を見ると少しだけその様子が伺えるようになりました。明けては欲しいけど、あの暑さはやはりつらいですよね。

 さて、参議院議員選挙もいよいよ本番です。個人的には基本的人権を制限しようとする憲法改正論議が一番の関心ごとですが(=今の改正案は問題だらけと考えています)、もう一つ気になることがあります。それはTPPというものです。農協などが反対する農業の衰退だけでなく、医療の後退が気になります。

 日本医師会などが反対している理由を正確に理解している人たちは少ないのではないでしょうか。医師会によると公的保険制度を持たないアメリカの医療産業が日本の公的保険制度を破壊すると主張しています。この中身は実は次のような理由によるのです。
 協定契約の中心となる相手国、アメリカには合衆国憲法がありますが、自由権の徹底した記述はあるものの、近代憲法に必須の社会権については余り触れられていない状況があるのです。社会権とは、日本国憲法でいう 生存権、教育権、労働交渉権や団結権などに代表されるものです。つまり、社会権の認識の弱いアメリカには日本の公的医療制度は理解できないものなのです。だからアメリカにはいまだに民間の医療保険だけで公的保険制度は存在してないのです。(オバマ政権はそのアメリカの弱点とも言うべき医療保険の創設を公約の一つにしていますが、多くの反対にあって暗礁に乗り上げていますね)
 もしTPPで聖域なき交渉を行うとすれば、日本の宝である医療保険制度はなし崩し的に崩壊しかねません。結局馬鹿を見るのは低所得者層であり、貧富の差が拡大した日本における大多数の国民が高度医療を受けられない未来が身近に迫ることになります。それは恐ろしいことですよね。福祉に従事するものとして、危惧せざるを得ませんね。

 皆さんもいろいろ調べて考えてみてください。 堀

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